男たちの汗に応えるボリュームの味 | 電子部品・半導体 | 株式会社JBC

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男たちの汗に応えるボリュームの味

 皿の上に置かれた全長20cm以上の大きなバンズ。スライスされたビーフにオニオンとトマトが挟んであり、それらがチーズで絡められている。
 フィーリー・チーズ・ステーキ
 “ステーキ”と呼んでいるものの、ペンシルバニア州フラデルフィア発祥のサンドウィッチだ。全米各地で見られるメニューではあるが、本場のボリュームと味はまた格別である。

 チーズ・ステーキの生みの親は、サウス・フィラデルフィアのイタリアンマーケット近くでホットドッグスタンドを経営していたパット・オリヴィエリとハリー・オリヴィエリ兄弟と伝えられている。1930年代、同兄弟は新しいサンドウィッチを生み出すことを決意。トーストしたロールパンに、グリルビーフと玉ねぎを挟んだサンドウィッチを考案した。とはいえ、当初、チーズは入っていなかった。このサンドウィッチが人気メニューとなった後、1940年代にオリヴィエリズ・リッジアベニュー店の店長がプロヴォローネチーズを加え、チーズステーキが誕生したのだ。

 時代の流れと共に、消費者のニーズに応える形でチキンやピザ味、辛いソースも作られた。

 19世紀末から20世紀にかけて、フィラデルフィアへ移り住んだイタリア人の多くは、南部の農村出身で、社会的にも経済的にも恵まれない層だった。貧しきイタリアンがアメリカ合衆国に渡ってブルーカラーとなり、幾ばくかのカネを故郷に送った。移民として当地に居着いた彼らは、フィラデルフィア南部にコミュニティを築いた。

 産業や政治の中心である北イタリアの人間が、南部の住民を蔑視していた事はよく知られる。移民となった南の者たちが肉体を酷使して働く際、即、エネルギーとなり、腹持ちもいい食物を好んだに違いない。

 ペンシルバニア州で最大の都市で、市民権を獲得したフィーリー・チーズ・ステーキで腹を満たすと、故郷を離れ、新天地で汗まみれになって人生を切り拓いた男たちの闘志が伝わってくるかのようだ。連日、車を整備するJBC Autoのメカニックたちのスピリッツと、通じるものがある。

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