In-N-Out Burgerから学んだもの
2023年12月12日、「In-N-Out Burger」の400店舗目がアイダホ州メリディアンにオープンした。同州に進出したことで、「In-N-Out Burger」はカリフォルニア州、ネバダ州、アリゾナ州、ユタ州、テキサス州、オレゴン州、コロラド州に続き、米国内8つの州で営業を展開することとなった。
その半年前には、東京・恵比寿で一日限定のポップストアをオープン。1000人以上の長蛇の列を作った。『渋谷経済新聞』によれば、ポップストアの試みは2018年の京都以来だという。
大谷翔平が2022年のMLBオールスターゲームに出場した際、「好きなアメリカンフードは?」という問いに「In-N-Outのバーガー」と答えた、あの店である。
ハンバーガーを提供するファストフード店といえば、まず思い浮かぶのがマクドナルドだ。最大手の売りがスピードであるのに対し、後発として1948年に産声を上げた「In-N-Out Burger」が当初戦略として掲げたのは、訪れた客が車から降りずにハンバーガーを注文して受け取れるスタイルであった。
10年後にはレストランタイプの店舗をカリフォルニア州内に5軒構えるようになる。そして、1984年に開店した32箇所目のプラセンティア店は、同社が持つドライブスルーのない初のレストランとなった。
カリフォルニア州にオフィスを構えるJBC広報部スタッフも、時折「In-N-Out Burger」に足を運びたくなる。オーダーを聞いてから作る商品の温かさとフレッシュさ。ソースの味。バンズの力強さ。まだ全米中に行き渡ったわけではないが、大谷が好むのも頷ける。
また、明るく、陽気な従業員たちの態度が気持ち良い。米国は、郵便局だろうがショッピングモールだろうが、ネットのプロバイダーだろうが、日本ほどの「真心の籠った接客」に出会うことはほとんど無い。所謂「お客様は神様」なる哲学が社会に浸透していないのだ。
ところが、「In-N-Out Burger」の従業員たちに腹が立つことは、まず無い。今回、メキシコとの国境に程近い店に足を運んだが、店内で写真を撮る家族連れのフレームにピースサインした男性従業員が入る仕草をして笑いを誘った後「私がお撮りしましょうか?」とスマートフォンを受け取った光景に、頬が緩んだ。ある意味で、日本的なコミュニケーションだ。
もちろん、ハンバーガーの味に納得だが、弊社車両部も「笑顔で接客」「感じの良さ」「クオリティ」「安心感」「満足度」と「In-N-Out Burger」から学ぶことが多くある。
